すこっぷ徒然エッセー その1 シロツメクサを抜くなんて……

2023.7.19

5月某日。
この日の作業は除草。ターゲットはあちらこちらで気持ちよさそうに群生してるシロツメクサ。
横に這っている根を辿っていくと株元に行きつきますが、中央の根はすっとは抜けません。すべて抜根できればベストですが、時間との闘いでそうばかりもしていられません。
子どものころ原っぱに座り込んでシロツメクサやレンゲで冠や首飾りを作ったし、道端で見つけると四つ葉がないかと探したりすることはあっても、雑草だからと目の敵にするなんてこともなかったのに、と少々複雑な気持ちになりながら、せっせと仕事に励みます。

そういえば、どこが「爪」なんだろうと思いながら、ずっと「白爪草」だと思っていましたが、朝のTVドラマで、江戸時代に緩衝材として詰め物にされたというのを聞き、初めて「ツメ」の意味を知りました。
気になって牧野富太郎の植物図鑑を確認してみたら、「……むかし和蘭人がガラス(ぎやまん)器具を箱に入れ、その空隙に、本種の枯草を詰めて、長崎港に運んで来た。……」とあり、さらに、好事家が種を撒いたため日本にひろまった旨の記述もありました。自然と種がこぼれたのではなく、誰かがわざわざ種を撒いたとは。その人もきっとこの白い花を愛らしいと感じたのでしょうか。そのお陰で、100年以上たった今日、シロツメクサは幸せの象徴だったり、雑草として目の敵にされながら日本でも逞しく生きています。(M・N)